そろそろ

二月も半ばを過ぎ、ここのところの昼間はわりに暖かくて気持ちがいい日が続いている。
お陽さんの日差しを浴びて、ぬくぬくしてくると幸せ気分になるはずだけど、どうにもすっきり春だねぇ気分になりきれない。
なんとなればおじいがウチへ戻ってくるのが秒読み段階に入ったからなので。


お外は
梅のつぼみがいっぱいとか
ロウバイがたくさん咲いて甘い香りがほのかに漂っていいかんじとかで、
嬉しい気持ちで胸がふくらむのに、なのにどうにも気が晴れなくて、自分でもそんな自分をちょっともてあましてる。


後は愚痴なので



3月1日にはおじいを退院させるのだとおやじが決めている。おじいもすっかりそのつもり。
病院の方も、なにか新しい病名もついていない患者をおいておけるわけもないので、みんなの気持ちが退院へ一つにまとまっている。

分かってる。頭では分かってる。深刻な理由が一つもないのに入院し続けられないのは分かってる。

気づいたら、嫁に来てから初めておやじと二人暮らしの二ヶ月だったのだ。

そりゃ、一緒にいたいから結婚したわけで、そりゃ、来る前は楽しみでいっぱいだったわけで。

でもそれも新婚旅行から帰ってきて、最初の夜から、大いなる思い違いだったと思い知らされてすっごい悲しい思いをしてから、知らず知らずに25年経ってて。
ああ、そういえば二人暮らしじゃんって、この間初めて気づいて、最初にこんな風に二人暮らしから始めてたら、子供たちにけんかばかり見せずに済んだかもしれない無いなぁって思った。


おじいはきっと結構しっかりしてる呆け老人って感じなのだと思われる。
ただ、入院中の異常な食欲を目の当たりにすると、また、あの、おじいの食事時間に追われる生活が始まるのかと思うと、ここから逃げ出したくなる。
元気な時は自分で動き回ってウチの中でじっとしてることはほとんど無かったし、土・日は朝から昼過ぎまでは畑仕事をしに車で出かけていたから、こっちも週末はのんびり気分でいられた。

退院後は、車の運転なんてとてもとてもさせられない。町の中に凶器飛び込ませるようなものだから。
ってことは、朝、昼、夜、あさひるよる、あさひるよる・・・・・ずっっと、ずっっと、私がご飯を作るのを待って待っているじいさんが、いつもいつもウチにいるってことになるのかと。

実際はそうなるかどうかも分からないから、取り越し苦労ならそれにこしたことはないが、もうそんなんで気分がへこんで仕方がない。

二月の最終にお出かけ予定にしておいて本当によかった。来週は啄木あーーんどテンペストなの。

楽しむ時には思い切り 面倒なことはあとからなんとかしよう だな。

申告はお出かけ前には片付く予定なのだし。
ずっともやもやしてたけど、ここへ吐いたらすこし楽ちんになった。ちっと笑顔になれそうなきがする日曜の午後 だす。