何が違うんだろうねぇ

おじいが転院してからは、付き添いは必要なくなり、今のところ着替えを届けたりするだけでいいので、一時の大騒動とはうって変わって静かに時間は流れている。

へべれけおじいにつきあうのがいやで、って会話も成り立たないくらい酔っぱらっていることがほとんどだったので、必要以上の接触はしないようにしていた。
おじいも自分の部屋にこもっていることが多かったんで、一緒に食卓に着く時しかじっくり顔を合わせることがなかった。
朝食は時間のはやいおじいは一人で早く食べてるし、昼食はごはんを弁当箱に詰めて畑に行ってしまうから一緒じゃないし、夕食の時しか食卓をともにしない生活が半年くらい続いていた。
夕食も私の英語教室の遅い時間の時は、教室の前に食事を作っておくので、早くに一人で食べ終わっている。
週に二日そんな日がある。

おじいに付き添わなくてよくて、夕食もおやじと二人分でいいわけで、そうするとなんでか作る気力が今までよりもわかない。
おじいも美味しく食べられるようにって、それを中心に考えることに少し腹立たしい気持ちがあったりしたのに、なんでなんだろう。
張り合いがなくなっている。おやじなんかは食欲もあんまりわかないようで、せっかく作ったものをあんまり美味しそうには食べてくれない。

何が違うんだろうねぇ。

夕方一人で食べることには変わりがないのに、なんでこんなにつまんない気がするんだろうなぁ。

年末に子供たちが帰ってくればきっとまた食事を作る張り合いも出るだろうと思ってる。

おじいはお酒が原因だった胃潰瘍は、最初の入院で随分よくなったらしい。
今はアルコール離脱せん妄ってことで、治療中なのだけれど、なんだか状態がよく分からない。
そんななんだかよく見えないものがどよよんってまとわってるので、家の中もなんだか違うんだろうな。

ま、肝硬変が進んでるのは仕方ないとして、後はそれほど悪いところがないんで、アル中の迷惑じいさんってところなのかな。
そんなところの記録。