見てきた 泣いた
始まってすぐのリハでのダンサーのポップアップシーンでだーだー泣けてきた。
だれもかれもこのツアーに関わったスタッフは本当に悔しいだろうなぁ、残念至極でどんな気持ちなんだろう、なんて想像してぐすぐす泣いた。
きんぐおぶぽっぷすと言われるスリラー以降のマイケルは、私の近いところにはいなかった。
同居家族が一杯のところへ嫁に来てたっくさんたっくさん寂しくて辛いことがあってもTVを見ることもあまりなかったから。
PVも一曲分をちゃんと見たことなかったから、マイケルが歌って踊ってをこんなに見つめたことは初めてだった。
リハの様子を見ていて、なんてこの人は音に溢れている人なんだろうと驚いた。
まるでモーツアルトのようだ。話す言葉がもうそのまま音楽になる。あたまの中は溢れ出そうとする音だらけなんだろうなぁなんて思う。
モーツアルトと違うところ言えば、体がリズムとダンス表現でできているってところか。
身体能力と心肺機能の高さを初めて見た。
後ろに従えてる屈強な体のダンサーと一緒に踊って、なをかつマイケルは歌っている。なのにインカムで激しい呼吸音はひろっていない。すっごいぞ。肩で息してない。リハでまだ全力ではないにしてもだ。
50歳だぞ。どこぞのおっさんグループにそこまでは求めないが、なるほどPerformanceのスケールが違いすぎる。
なにより感心したのは、すっっごく優しい人なんだということ。愛だよ、愛。
女性シンガーや女性ギタリストとセッションになるところなんざ、触ったところから愛があふれ出てくるのが見えるようだった。きっとすっっごくすっっごくものすごく辛くて苦しい経験をしたのだろうなぁと感じた。
あのマイケルの一番のベースになっているジャクソン5のナンバーを歌っている時の何とも言えない表情、嬉しいとも寂しいとも言えない複雑な表情ではあるけど、声はものすごく色つやが良いのだ。
やっぱり私の心ずっと残ってるマイケルの歌声。R&Bがきっと一番歌っていて楽しいのだろう。音楽の神さまや羽を付けた天使に包まれてとても幸せそうに見えた。キャント・ストップ・ラヴィング・ユーの時みたいなんだけど、ちとぐってみたらそうあった。
音楽だけに囲まれていたら、本当に幸せなんだろうけど、生きるってそれだけってわけにはいかないから、あんなやこんなになってしまったんだろうな。
でも命を終えるにしても、このツアーはやりとげたかっただろうし、そうさせてあげたかったと映画を見た人、みんなが思うことだろう。
早速帰りに、
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うん。すっごいやこの人。
で、この後は愚痴っぽいので。
やっぱり、昨日は映画館へは行けなかった。
そりゃ、ほとんど寝ずにいて、夜明けの色が変わっていく空を見上げながら30分歩いて帰って来るなんて事してりゃね。
今日出かけるにしても、貯まったポイントで見るわけだから、一人で遊びに行ってもまあいいじゃないって後ろめたさを薄めなきゃいけないのが専業主婦の辛いとこ。
なにせ嫁を外で働かせるなんざそんな恥ずかしいことさせてたまるかって頃の嫁。
息子の嫁がそんなことするなんて・・・って義母に、それまで続けてた歯医者のレセプト作成だけは続けさせてくれと頼み込んだくらい。それも切迫早産で緊急入院することになって辞めなきゃいけなくなったわけで。
そのまま外でお仕事することもなくここまで来たんで、今本当に自分の稼ぎがないってこと、自分でちゃんと生きられる術を身につけていないのが悔しいと思うのであります。
今日買ったCDも本当なら払うべき映画代と同じくらいだし、まぁいいよねって、なんとも卑屈になっているちょっとばかしやらしい私なのですが、そのCDを聞いて心も明るく気分も明るく、明日からはそんな風に過ごしたいと思うんであります。