なんでかな

先週発売の文春のコラム、青木るえかの『テレビ健康診断』の記事。
私が面白がって見てる2本のドラマをけちょんけちょんにけなしてる。

派遣のオスカル』はひどい。・・・派遣先の会社でオスカル級の活躍をするというドタバタドラマである。これを喜んでみる人はいるのか。

ここにいるんですけど。番宣でやまこを見かけたんで、それがきっかけって事もあるけど、りょうさんより目を覆わないで見られるんですけど。漫画だと思えば、全然楽しめるんですが。


でだ、

『コール』もひどいドラマだが、『オスカル(略称)』はもっとひどい。コールは制作者側に「こんなもん作ってすいません」という気持ちがまだある。オスカルは、「今の派遣社会を笑いで斬る」ぐらいの気概がありそうで病根は深い。そういう意味で現在いちばんカンチガイしている醜悪ドラマは『官僚たちの夏』である、がそれは今回の眼目ではない。

!!
醜悪ドラマですか・・・。これも録画してみてるんですけど。日曜の夜は酔っぱらいで見逃してしまうのがいやで、ちゃんとみたいから録画してるんですけど。

なんで、そこまで言うんだろうって、今回に関しては全然共感出来ない。

『オスカル』も『官僚』も、深読みなんてしなくて目の前のドラマを純粋に見てれば、私は楽しんでみていられるのに。


今さっき、13日分の『官僚』をみた。
沖縄返還のいきさつみたいな事になっていた。
今日のNHKFMは午後からずっと沖縄ポップス三昧をやってる。

私の沖縄といえば、ハンドベルで出演の海洋博だ。

高2の冬。初めて乗った飛行機。初めて行った外国みたいなところ(税関があって車が右側通行で)。生涯一度きりのサイン。初めての税関でのお買い物。そんなことを思い出しながらラジオを聞いていて、ドラマをみた。
返還後の私が訪れたときの沖縄(1975年)は、独自の歴史をちゃんと持っていて、明るくて開放感が有りながらどこか哀しさを漂わせていて、ちょっと未知の外国の怖さを含んでいたようなそんな空気をバスの窓からの風景で感じていた。
それが日米の貿易不均衡(言葉は聞いたことがあったけど内容はほとんど理解していなかった)とひき替えに得られたものだったとは、と自分の呑気さにちょっと驚いたりしてね。
『官僚』の方は最終回に向けて、ちょっとなにやら啓蒙ムードが漂い始めていたけれど、でも役者さんたちのやってるドラマはとてもいい。どこがカンチガイで醜悪なのかわからない。

『オスカル』の方も、別に派遣を斬るなんて気概があったとしても、映像の中にそれほどの重きはないと思うので私にはこれっぽっちもそんな気概は感じられない。


ドラマも映画もなにかを発信してる人たちの意図と、受け手側の解釈って、両思いにならなくても仕方ないんだろうとは思う。でも、受け手側としては、そうなの、そう言うことが言いたかったのねって、共鳴できるのは、やっぱり楽しいし嬉しい。共鳴が正解かどうかってのは、情報を集めないと確信にはならないけど、なんとなく合ってるよなってのはわかる気がする。


なのに、なんで青木さんが私のお気に入りドラマを2本とも貶してるのがわからないのが、ちょっとすわりが悪い気がしてる。

ま、人の気持ちってのはいろいろあらーなって事だすな。