あまねく照らす

お日さんの力はすごいね。
こっちでは朝早く雨音がしてて、その後日が照って、日食が始まるよって気持ちがざわざわする頃には、すっかり曇り空。

それでも諦められずに、家を出たり入ったり。
やってはいけませんって、昨日からほんとに五月蠅く言ってたサングラスをかけて曇天の中のお日さんを探す。

雲が切れすぎてしまうと、眩しくて欠け具合が見られないが、いい感じに雲がかかってるとそのお日さんのかけ具合、というかお月さんの影がくっきり見える。

ここら辺りでもすんごく細い三日月状態になった。ああ、あれが月なのねと思うと、お日さんと月といまこの地球と、そんなもののどでかさと、そいでなんとも不思議なお月さんとお日さんの近さにわくわくしていた。

この辺りでは真昼の夜にはならなかった。お日さんの光のほとんどを月が遮っているのに、夕方のほの暗さとはほど遠い明るさなのだった。
でも、夕方に聞こえるようなまさしく”からすがなくからかーえろ”のカラスの鳴き声がして、時間と空気がしぃーーーんとして、体感温度もいくぶん下がって、すずしい時が数分あったりして、やっぱり神秘だねぇとわけの分からない感動をしていた。


ここより数十分は早く、しかも皆既日食を見られるはずの娘はどんな体験をしたのだろう。
それを聞くのがすごく楽しみなのだけど、そんな話はいつ出来るんだろうね。
ニュースなんかを見ると、ダイヤモンドリングやコロナなんかは見られないけど、昼間の夜は感じられたという。

今までほとんど知らなかった奄美大島を少しだけぐってみたりしたら、すんごく行ってみたい気持ちになってるんだけど、この希望は叶うのかなぁ。叶えたいなぁ。

で、やっぱりお日さんはすっごいんであります。宇宙の不思議なのだけど、なにか神さまっていそうな気にもなります。
そりゃ、天照大神が天の岩戸にお隠れ遊ばしたら、なんとしてもお出ましいただくよう、どんなことでもするわいな って思うよ。
ほんの少しの隙間からでも、お日さんの照らすひかりの力はすんごい力(言葉が軽くてあー悔しい)なんだって、思った日食の日であります。