ちまちまとした

そんな印象の映画でした。みたにんの最新作。
佐藤浩市はすんごくいい表情だし動きだしかっこいいし、なのに映画全体からみた存在がとてももったいない。
虚構でもなくかといって現実とも思えずという、とてもどっちつかずな設定自体が私にはだめだった。

やまこは声だけで、あ!って思わせるし、組!のあんな人こんな人がたっくさん出てきてその度に、うふっって思うけど、ただそれだけ。顔見せておしまい。
ドアボーイだった只野けんじくんが、ストリートミュージシャンになってて、夢が叶う途中なのね、うふって思うけど、やっぱりそれだけ。

なんちうか、二つ目さんが演じる自信満々の新作落語を見せられて、いやー演者が思ってるほど観てる人は面白がってないよっていいたくなったです。

最近は趣味が嫁って感じのおやじなんでこれも最初は一緒に行くかもって言ってた。一人分のポイントをどう使うか困ってたら、宣伝のうざさに辟易として、どうにも見に行く気にならないんで一人で行ってこりゃいいと言い出した。で、試験前補習でおやじがお仕事の昨日一人でポイント使って見に行ってきたってわけ。

ほとんど満席のお客さんが、おもしろかったねー、だれだれがあの場面で出てて、土方とかかとりしんごとかいたよね、なんて楽しそうな会話を聞きながら、つい振り返って会話に参加したくなるのを我慢してきた。

そうそう、私の隣に小6くらいの男子が5人くらい並んでみてたんだけど、お行儀が悪いのよ。ちょいちょい何人か頭を寄せてしゃべるし、携帯をずっと開いてるやつもいるし、前の席に足乗せちゃってるやつもいるし。あんまり携帯開いてるからじっと横からみてたら、ぼそぼそっと伝言ゲームのように頭が繋がっていって、少し先の携帯の明かりが消えた。にしても、あの子らにあの話は理解できたんだろうか?と思ってたら、ねぇねぇ話わかった?とか言ってやんの。ったく、何しに来たんだろうねぇ。

ま、携帯を開いてちゃまずい空気だぞってのだけでも覚えてくれりゃ私はよしだね。