明かりがさす

日が落ちてお月様が上がって暗くなってやっと涼しくなる。昼間は、こんな中秋はなかんべ?ってくらい暑かったけど、おつきさまの明かりがくらい部屋に差し込んでくるくらいになって、外から聞こえる虫の声に違和感感じないくらいの涼しさ。
あっつい夏の時には、お月見の頃にススキが穂になっていないことが多かったのに、もの凄く暑かった今年にススキがちゃんとススキになってるのが不思議なんだけど。なんでだろうね。
萩はすぐに手にはいるところに生えてたはずなのに、ぬすびとはぎしか見あたらず、家横から伸びる坂の上まで登り切って枝をもらってきた。
ススキと萩とお酒と里芋とお月見団子(もちろん買ってきたヤツ)を、月明かりがさす縁側におく。

毎年思うのだけど、これは明日の朝まで供えて置くもんなのかしら?出来たら私が寝る前にさげてしまいたいのだけれど、それではおつきさんのご機嫌を損なうのかしら、などと気になって下げられないでいる。

それで毎年翌朝には、ネズミもご相伴に預かっているらしい残骸になっている。それがなぁんだか悔しいんだけど、ネズミも一緒にお月見ね、なんてめるへんな気持になればなんの問題もないのかもしれない。

んーー、メルヘンになりきれない私は汚れた大人? か。


四国を旅行中の娘にも路上教習が始まってお疲れな息子にも、同じようにおつきさんの明かりが降り注いでいるんだなぁ って、やっぱり私はめるへんじゃん。