長男の嫁

私は若い時出来れば舅姑と同居しなきゃいけない長男とは結婚しないつもりでいた。それがどういうわけか私は長男の嫁として舅と一緒に暮らしている。
娘や息子のところへ行って自分の思うように時間を過ごして家へ戻ると、いつもその窮屈さに気が滅入ったりする。でも最近はわりに機嫌良く送り出してくれるおやじの手前、そんな感情を押し殺そうとするのが、よけいに私の気持ちをどんよりさせる。
そんなときにいつもは黙ってるおじいが話しかけてきて、それが持って回ったおじいの話ぶりにその相手をするのがとても面倒になる。で、毎度の毎度の冷戦状態に入ることになる。

なんだよう、自分の娘は姑と別居させてるし、次男の嫁なんかたまーーーにしか来ない上にちっっさな孫を連れてくるから大事にしてもらえるし、あーあ、ほんと普段から一緒に住んでる長男の嫁って、ほんとびんぼーくじよね、と拗ねた気持になる。

ま、勤めも出ないお気楽主婦なのだから、自分で気分を変えることは簡単なんだけど。


きっかけは、街灯の電気が切れそうなのを教えてやったんだから電器屋へ連絡しろよって事を、
「切れかけとるでなぁ。町内会長はひとりもんで家にほとんどおらへんで(連絡しても通じんから)、どうせ電器屋(町内の)が直すんやでそこへ連絡しやえーわ。」
「で、だれが電話するの?」
・・・無言。自分の部屋へ入ってしまう。
だったら最初っから連絡しろよって言えばいいじゃんって、わかってたけどちょっと言い返したくなっただけのことなんだけどね。

こちらのこころの持ちようで とがったりまるくなったり 人との関わりは おもしろいねぇ だな。