緊急事態。

今日の朝、咳き込む口をマフラーで押さえながらうつらうつらと英語の授業を受けていたらこの寒空になぜか開いていた窓から消防車のサイレンの音が流れ込んできました。
ああ火事か、音がずっと続いているしいっぱい消防車がいるみたいだなぁ、お、割合近そうな感じだなぁとぼーっと考えながら聞いているうちになんだか授業はぐだぐだと終わりに近づき、いつのまにやらsee you next weekという言葉と共に周りの人たちはやっと来た昼休みに喜びの表情を見せながら笑顔で席を立ち上がって、私は後何回欠席すると単位がもらえなくなるのかを聞くために英語の質問文を空で作りながらあわてて先生に走りよりました。
先生に後5回の授業に遅刻も休みもしなければいいじゃない、それよりもまずは体調を戻すことを勧めるわ、と言われ、はぁ、そうなんですけどね、と低く同意の声を上げるしかない私は先ほどのサイレンの音などすっかり忘れ、今後の授業への不安とのどの痛みに咳のつらさに悩まされながらコンビニでのど飴を買いつつ次の授業先の北部構内へと咳き込みながら自転車をこぎだしました。
狭く人の多い本部構内をげほげほと通り過ぎると、その先にはずらりと消防車が並びパトカーが赤い光を回転させながら止まっているではないですか。そして北部構内に入ると戸惑いながらも半笑いでインタビューを受ける人、いかにも神妙そうにマイクを向けながらうなづく人、事件現場にカメラを向けている人、重苦しそうな防護服を着て働く人、何も状況がわからずにただ笑っている人、暇そうに座っている人、いろんな人でごった返していました。で、道路は立ち入り禁止だし、歩道は人でいっぱいだしで、自転車に乗っている私はいったん降りてのそのそと牽いて歩くしかなく、そろってぼやがあったと思われる建物をぽかんと眺めている人たちを掻き分けながら進んでいくとむすめさん、と呼び止められました。
声のした方を見るとサークルの後輩が。彼はテレビ局のバイトをしていてちょっとしたロケ(ニュース番組の素材とか)があるとお手伝いに呼ばれるようで今回もそれでそこにいたらしく、事情を教えてもらいました。
どうも理学部校舎の地下のダクトから煙が出ていてそれを消火するために消防車が集まっていたが、そのぼやのあった場所というのが放射性物質を扱う実験室の近くだったようではや放射能漏れか、ということになってなんだか大事になってしまったらしいです。
へー、そういうことか、ありがとう、てか、学生としてここにいるんじゃないのか、いいのかい?と単位がやばいはずのその理学部生の後輩と会話をしながらそのあまりにもお粗末な、まあうちの大学らしい事件現場を眺めながら今日は何を食べようかなあと考えていました。そんな学校復帰日の今日。早く風邪が治るといいなぁ。