よかったよ

映画館でですのを観てきた。映画としてとても面白かった。
月イチゴロで、3位だったし、エキストラがだめってごろちゃんが言ってたから、一緒に観るおやじが面白くないって言うのを聞くのも嫌だったので、ちょっと心配していたけど、それは取り越し苦労に終わった。
原作を読んでいて、たまらない嫌悪感を覚えた物語の展開と、映画とは全然違っていて、すとんと気持ちが収まる結末になっていた。
なんでも短絡的に、白か黒かを決めてしまうのではなく、ある程度の許容範囲の中で他人同士が認め合って生きて行かなきゃいけないよって言っていて、だから正義はどこかへ追いやられてしまって、結局やっぱり行き場のない怒りや憎しみをも含んでしまう社会なんだけど、どうしたらいいんだろうねって、私が原作を読んで思った事と、同じ事を監督は言いたかったんじゃないかと思った。

本編で藤原が死んじゃう所では、泣けなかったけど、エンディングロールをずっとみていたら、どうにも納得のいかない途方にくれて暗澹たる思いを抱えていたおれすてすのラストシーンにリンクして、じわじわ泣けてきた。前編の後、亡くなってしまったカメラマンへのおまーじゅもちゃんと記されていて、余計に泣けてきてしまった。
エンディングロールの途中でじっと座っている事に我慢出来なくなったおやじはとっくに外へ出ていたから、なんの遠慮もなく泣けるはずなのに、そんなとこで鼻をすすってるのは私一人くらいだったので、ぐっと涙をこらえて明るくなるのを待った。

久しぶりに映画館で映画をみたおやじも、全然退屈しないでみれて面白かったと言っている。
次に控えている一分も、すでに一緒に観に行くつもりでいる。きっと館内の雰囲気はスマヲタ独特なものになっているだろう。きっとそれは初体験になるであろうおやじの反応を見るのも面白いかもしれないな。

こうして すこしずつ 老年の準備をしていく私たち かな。