タイムリー

昨夜のこと。さぁお風呂に入ろうと、お風呂の扉を開いた。そこにはバスタブからあふれている満々の水。お湯じゃなくカランの蛇口からだーだーだー水!!
扉を開ける前になにやら変な水音がしていたが、・・・・・信じられない。私はさっきお風呂にお湯をはる行為をしたはずだ。
20年前ならいざ知らず、なぜ今こんな事が起こっているのか、その現実を受け入れられないこと、数十秒。10年程前に、自動湯張りが出来るようにおじいが工事をしてくれたので、湯はりスイッチを押せば、適温のお湯が適量湯船に溜まることになっているのに。
月曜、火曜と2日間を休肝日に決めてからは、それをずっとほとんど守っているので、昨夜は全くお酒は飲んでいない。なのに、私は自動湯はりスイッチを入れたのではなく、蛇口を開いてお湯を湯船に入れようとしたらしい。しかもそれは温度調節をしていなくて、水なのであった。
湯船からあふれている水を前に、素っ裸の私はしばし呆然とした。そのまま水風呂に入るのも寒いから嫌だし、かといってもう一度服を着るのはもっと嫌なので、追い炊きをして、体を洗ったり髪を洗ったりしながら、湯船の水がお湯になるの待つことにした。
夏で良かった。涼しい日だったとはいえ、やはり地熱ですこしは暖められていたのだろう。体にかけたり、頭からそぉーっとかぶったりしても、水ごりほど(やったこと無いけど)の修行ではなかった。
かろうじて湯船につかれるくらいの温度になって、やっとその中へ身を沈めることが出来た。
夏なのに十分体を温めてから湯船から出た。
ボケ?冷蔵庫を開けて、何出すんだっけ?やだ、ボディーシャンプーを出したつもりなのにリンスじゃん。あれ、なにしにここへきたんだっけ?てなことが、頻繁にあったこの頃。
昨夜の出来事は、本気でアルツハイマーか?と心配になった。
息子にその話をしたら、心配しながら呆れていた。こりゃ、病院へ行ってちゃんと調べてもらった方がいいかも・・と思っていた。
すると今朝、なんとタイムリーな事に、ローカル番組の『ぴーかん』でお脳のテストをやっていた。認知症の判別テストにもなっていると、ゲストのお医者さんがおっしゃっていた。
本気でテストをやってみたら、合格点だった。安心した。さっきまでは、なんとかお金を工面して介護付き老人ホームの入居を考えなきゃいけないと思ってたのだ。宝くじも買わなきゃねとか。
補習で学校へ行っていた息子にテスト結果を報告したら、心底安心したようだった。
”おかあさん、まだまだ大丈夫だって!”と、何度も何度も力を込めていっていた。やはり、母のぼけ具合が気になっていたようだった。
家族はみんな元気でいるのが一番だ。
台風に立ち向かうはずだった娘は肩すかしをくらったようで、水不足の方々には申し訳ないが、母はほっと胸をなで下ろしている。