切れたお札

親戚のお子達のお年玉用に旧札を新札に両替するためだけではないけれど、UFJ銀行へ行った。両替機を利用するのにUFJのカードを機械に入れなくてはいけないということに、なんだか納得出来ない気持ちがあったので、絶対そんなもの利用するもんか!と思ってた。だが、外出時間を極力抑えようとするこの時期に、銀行のはしごをする時間が惜しくて、仕方なく両替機で新札と交換する事にした。
おやじから預かってきたお札を確かめもせずそのまま投入口に入れたら、べーっと数えられない紙幣が戻ってきた。
”なによう”とみてみると、機械のなかであられもない方向を向いているお札がたくさん。それになんでか折れ曲がっているものもある。ん??わかったわよ、入れ直すわ、とお札を取り出してみると、はらり・・と五千円札の半分が落ちた。
何?何?これは。みると、半分になった5千円札の切れ端が数枚。
もしかして、私は千円札5枚をまとめた半分に折った五千円札のまとまりのまま機械の中に入れたのかしら・・・。きっと、そうだ。ど、どうしようと、慌てて窓口のおばさんに声をかけた。
すると窓口で両替しますから番号札をもってお待ち下さい、という。
あわてふためいている私は切れ切れになった半分の5千円札がちゃんと偶数枚あるかどうかを確かめるのに一生懸命になっていた。
そう、私は両替機に残さされたUFJのキャッシュカードと読みとられていたお札の存在をすっかり忘れていたのだ。
”すいません、カードが・・・、お札が・・・”と声をかけられて、無事私の手元に戻ってきたカードとお札達。
息子に話したら、”よかったねー、次の人がいい人で”という。
本当にそうだ。そのまま持ち去られる事もある世の中だ。何事もなかったようにお札は新札になり、カードは私の財布の中に戻った。無事にすんでよかった。
世の中をまわっているお札はこうやって自分の使命を終えていくのだ。なんてね。