築き直し

3人でやってた英語教室の上二人が小学校を卒業したんで、そのクラスは新4年生になった妹が一人になってしまった。
今まででも言いたいこと言って私の返り討ちあい、べそべそしてたことがあるようなお子なので、初めて一人になった先週は、いささかというかかなり緊張しているようだった。
ただ、初めてではないので、その緊張を表に出さないようにしてて、ずいぶん気を張っていたようだった。

そうなるだろうなぁと予想はしていたので、こちらもその分をくんでのんびり気分で1時間を過ごした。
終わり頃でもまだ少し緊張感が残っていたようだった。

今日はどんな様子かなぁとじりじりしながら待っていた。先週と同じようにぐずぐずと教室へ入ってくる風。その前に壁にある電気のスイッチを押して部屋の電気を消す、なんてこともしてみる。

が、今日の私はちと厳しい。しれっと無視して、”hello”と声をかける。
電気を消したことに反応しない私になんでっ言うんで、そんなアホなことしてもつきあったらんなんて突き放すと、おもしろくないお嬢さんは”ばかたれ!”と言い放った。

かっちん!
”いい加減にしなさいよ!”
”だって机に書いてあるもん”
”書いてあったって、そんなこと分かって言ってたでしょ”と、強く言ったら、突っ伏して泣き出す。
ああ、またかい。と、タイマーをかけてそのままにしておく。
3分後、もっかいやり直しねってことで、”hello.”と声をかける。

泣き止まないで帰るという。
じゃ、お母さんに連絡するからと携帯をとりだし、電話しなさい、帰る、じゃ電話しなさいを繰り返し、どうして帰るかを説明しなきゃいけないから電話しなさい、帰るをさらに繰り返し、電話しなさい、帰らない、となったところで、”ばかたれ!”って大人にそんなこと言ってもいいのかって話をした。
”ごめんをしなさい”
”ごめんはいやだ。・・・・ごめんなさいならする。ごめん・・・”
”よし!”
と、いつものように”What's the date today?”と仕切り直した。
その後も、やっぱり照れ隠しの憎まれ口をたたくが、ちくりと嫌みを言って(通じるんだこれが小4成り立て女子に)やり過ごす。

今までも何回かそんなことがあったが、兄さんともう一人三つ上の女子がいたので、なかなか踏み込んで注意をすることが出来なかった。
今日は良い機会だったと思う。このまま小学校を卒業するまで私の英語教室にきてくれるとなると、まだまだ先が長い。うまく長く付き合っていけたら良いなぁと思っている。

”お母さんがね、私が英語ぺらぺらになってほしいんだって。”
”そりゃ、無理だわ。ぺらぺらになるならおうちでも英語をはなさないかんに。”
”だったら無理だわ。でもね、大きくなって英語ぺらぺらの私と外国に行くんだって。”なのだと。

んーー。私では英語ぺらぺらになるようにはしてあげられないけど、そのための準備ならじっくり時間をかけて整えてあげられると思うし、私にも課題が課せられたのだと、ぴりっとしたんであります。

多少崩れても 土台がしっかりしてれば
何度でも築き直せるあいだがら 月日が生んだ宝物 てか。