うるわしい兄妹愛 なのか?

4月から英語教室に来はじめたお子たちは、もうすっかり慣れ慣れで、ずいぶん気楽な様子でいる。
そうではあるが、少しずつ積み重なっていっていることが伺える反応もあるので、細かな事は気にしないで、私の伝えたい事だけはぶれずにやっていこうと思ってる。

終わりの時間が近づいてくると、ゲームにしようよと、うるさくなる。60分みっちり座っているのが無理な事は充分わかっているので、手作りカードなどであれこれ工夫をして、英単語に慣れるようなゲームをやっている。

今日は、少し体も動かそうと、教室の端の方からスタートして、途中で色磁石を拾い、黒板にアルファベットを書かせるって事を考えた。

小2女子にはスタートラインを少し前にして、体が小さいハンデをなくそうとした。

で一回目。小2女子が最初に磁石を拾おうとしたところへ、後ろから来た小5兄に突き飛ばされて顔面が床へ直撃し、ごっ!!!って音がした。


おい!!! 大丈夫か? 頭割れてないか? と、急いで抱き上げる。もちろん女子は大泣き。兄はばつが悪そうにしつつも、平静を装いながら黒板に”t”を書いてる。

このまま続けるのはどうかと、違うのにしようかというと、このまま続けると泣き顔の女子は言う。

強い。にいちゃんのいる妹は本当に強い。そのまま、何度か黒板まで走ったりを続けて、妹が一番出来がよかったという結果になる。

途中で、頭痛い?って聞けば、痛いという。冷えピタをはって、とりあえずの処置をした。割に元気に帰って行ったけど、その後どんな様子か気になるので、お宅へ電話をする。

なんと妹は、”おにいちゃんは悪くないんだけどね”と、何度も兄をかばったのだそうだ。
元気そうにしているので、大丈夫ですよと、お母さんがおっしゃるので安心した。

兄弟じゃなかったら、いきなり突き飛ばすなんて事にはならなかったと思う。
そうだ。兄、妹の力関係はそんなもんだ。私は私が姉の姉妹だし、子供たちは姉弟だから、そんなにひどいけんかはしなかったので、そんな事になるなんて想像していなかったわけで。

だが、おやじの妹である義妹は、けっこうひどい仕打ちを受けたらしいと、聞いた事がある。おやじの従姉妹のお子たちもそんな関係だった長男長女を知っている。

それでも妹は兄を慕うって事も、よーく知っている。

なので、大泣きした妹が、家へ戻って兄をかばうのは、兄が叱られるのを避けようとしてのことなのだろう。小2ながら、なんとけなげな妹なのだろうと感心した。


でもそうじゃなくて、本当に兄に怯えてるのだとしたら・・・などという想像をしたくないのにしてしまったりするのは、そんなニュースを目にしすぎるからだろうな。

私が小学校の頃は、そういえばそんな小競り合いは珍しくなかった。そんな事しながら、いろんな事を覚えていったんだよな。あの二人もきっと仲のいい兄妹のまま育っていくんだろうなという思いに至る。そいで私も安心しようとしてるんだな。