食べること

毎週火曜はあぴたの日ってことで、あいも変わらずスーパーの売り出し日にお買い物。
いやに空いてるなぁと、いつもよりゆっったりと売り場を回る。食品を籠に入れながら、食べるものばっかりだよなぁとしみじみ思う。
生きるって事は、食べることだって事だ。

私がここの家へ来て間もない頃、おじいはまだまだ元気で大工の棟梁で、もちろん義母も元気で(義弟も義妹もいて)、そんな頃に、私のおじさんとおじいが私たちの披露宴で話したことをおじさんから聞いたのを思い出した。

「おまんとこのお義父さんは面白い。人間なんか、食って出すだけや!。すごい人やなぁ。」だって。

そんなおじいと息子が二人でお酒を酌み交わしたんだと。一体どんな話をしたんだろうねぇと今日になって思う。
息子と一緒に行けなかった初ゑびすから帰ってきたおじいと、一緒に行くつもりだったのに友達と遊んでて帰宅が遅くて間に合わなかった息子が2時頃まで話してたんだと。

食って出すだけってなおじいの勢いはなかっただろうけど、孫に何か伝わってるといいなぁと、あいだの母は思うのであった。


そうそう、もう一つしみじみしたこと。
京都の娘から年賀状が届く。おやじと並んだ私の名前を見る。んーーー。そうか、こうやって並んでここまで来たのかなと思うが、なんとも言い表しにくいがしみじみとした感情だ。
というか、その直前のおやじの行動がなんだかなぁだから、余計になんだかなぁって思ったわけで。

おやじが塾の準備が一段落したからと、封を切った食べかけのあぽろチョコを持ってきてなにやらごそごそしだした。
「あぽろチョコって美味いよなー。」
なんだよ、今頃。私はあぽろチョコが大好きなんだよ。そんなことも知らなかったんだろうって思いながら、
「知ってるよ。私が大好きなチョコだもん。」
「ほんやで、お前にやろうと思って。お前が好きだって知っとるで。」と、しれっと大うそつきながら、いつ封を切ったのかわからんチョコを差し出す。

なんだかなぁってわけだ。


なんでも食べてしまえば 後は出すだけなわけで なんだかなぁもへったくれもありません どす。


そうそう、結局あぽろチョコは私の口には入らず、なにやらわけのわからんことをして別の物体になって冷蔵庫の中にごろんとあります。