芸人だねぇ

小米朝があんなに落語が上手くなってるとは思わなかった。前もよく知らないけど。
名古屋では2回目の独演会で、前回よりも大きな会場になったにもかかわらず、チケットが売り出しからわりに早い目に完売になってプロモーターがとても驚いたのだそうだ。
会場に集まった人たちは、ジャニ舞台のようにわかーいお嬢さんはほとんど見かけられず、私と同じくらいかそれ以上の落ち着いた年齢の方々が、ご夫婦だったりご婦人たちのお仲間だったり、男性も女性も一人で来てる人たちもたくさんいた。
中入りを挟んで、小米朝は『七段目』『天災』の2席の落語を演じた。
『七段目』は演目が表すとおり、歌舞伎のネタなんだけど、その演じっぷりが、あんさんはホントは歌舞伎役者じゃないの?ってくらい、声はきれいだし、台詞回しはなんとか屋!って大向こうから声がかかるんじゃないかってくらいの熱演ぷりだった。

亡くなってしまった桂枝雀さんの演じる落語はテレビで見てても少し落ち着かない感じで噺を楽しむんじゃないのが好きじゃなかったんだけど、落語で身体を大きく使って演じるのを目の前でみると、もの凄く引き込まれていって、とても面白かった。

ああ、こういうのが人を引きつける芸ってもんなんだろうなぁと感心してきた。
ただ面白いから笑えるって幸せだし、そんな気持にさせる高座に座る人って素敵だなぁって思う。

で、すまたちは今そんな事をしてるかってーと、あの1年数ヶ月ぶりの新曲(まだ1回しか見てないけど)では、そんな気持には微塵にもなれなかった。

あちゃー、もうこの子たちには人前で歌って踊って楽しませるって出来ないんじゃないかって、がっくりしてしまった。ってか、私はきゃー素敵って 思えなかったんだ。曲はメリハリもないしつぎはぎだらけだし、やっつけ仕事もいい加減にしろって言いたくなる。
そのわりに振り付けは、頑張ってついてるけど、踊る方がねぇそれについていけてないのがダメなんだよなぁ。

どんな仕事をしても、どうしてもやりきれない中途半端なものを見せられてるのが悲しいんだな。

ライブのすまが好きなのは 一生懸命楽しませようとしてたからで それが見えないとつまんないんだよ。


そうだよな 私も一生懸命やろ あれからこれから逃げるのやめて だべ。