一日では戻れない

6泊も家を出ていたことなんて、切迫早産で入院して以来のことで、元気で自由に動ける状態で家を空けたのはここへ嫁に来て始めてのことだ。
慣れない都会で、こちらで生活してるとあり得ないくらいもの凄い人波の中をあちこち移動して日々を送っていた事は、体に疲れを感じてはいたけれど、毎日がとても刺激的で面白かった。
なにより、自分で自分の時間を自由に過ごせると言うことが、私自身をとてもよい心持ちにさせたのだった。

家へ戻って、早速家族のために、といってもおじいとおやじの為だが、掃除をして洗濯をして食事を作って片づけをして、それを時間に追われるようにしなくちゃいけなくて、でもそれをしてることを認められないことに気づいて虚しさを覚え、しらずしらずにおやじに八つ当たりをしていた一日。
さすがに分けもなくイチイチつっかかる私に夜にはそろそろ我慢の限界に近づいてるようだ。

なんだかんだ話しかけてくるおやじが五月蠅くて仕方ない。それを押さえようともせずそのまま跳ね返してみた。

いいこぶりっこをしてきた半年近く。自分の思い通りに行動しようとするとやっぱり摩擦が起こるのだな。

んー、まだ疲れてるのかもしれない。峠は越えたがまだ提出出来る状態には至っていない申告の責務がせめて来ているんだろう。

ああ、なんだかいろんな物から解放されたーーーい!

わがままと 自分らしさの 間には 暗くて深ーい川がある のかな。