満足、満足

毎朝のようにおやじと行く喫茶店で、いつものようにそこにある雑誌を持ってコーヒーを飲んでいた。
『野菜レシピ150(永久保存版)』の特集記事のあんあんだった。いつもなら、こんなの私には出来ないし、家で作ってもきっと何も言わず残されるか、箸を重そうに運び、嫁が怒るのをやり過ごすために無理矢理口へ運ぶ、なレシピがほとんどのおしゃれ雑誌に、今回ばかりは家でも出来そうな献立がたくさん乗っていた。
よしこれは買い!だと、翌日いつもの本屋で買って帰ってきた。

ちょうど良いタイミングに、おじいが畑から持って帰ってきた蕪がごろごろしてるので、早速『かぶと揚げの煮浸し』と、娘のスペイン土産の瓶詰めオリーブの実を使って(どうやって使ったらいいのか分からなくて使いあぐねていた)『にんにくときのこのオリーブ煮(デドックス効果だと)』を作った。
どちらもおおむね好評のようで、そこそこ食べたのだが、どうにも大人数*1の食事を作る癖が抜けきらず、どうしてもレシピの1.5倍から2倍くらいの量を作ってしまう。同じ野菜がたくさんあるから、一度に量を作って出来るだけ在庫を減らしておきたいという気持ちが働くせいもあるだろう。

やっぱり、両方とも少しずつ残ったのが先週末。
そのまま弁慶のえさにしてしまうのはもったいなかったので、形を変えて別の献立に利用しようと、保存用の冷蔵庫の中にしまっておいた。

そこで、今日。
かぶの方は、たまねぎ、にんじん、鶏肉(バターで炒めてね)を足して、クリームスープに、オリーブ煮の方は、きのことシーフードミックスを足してきのこスパゲッティのソースにした。

この献立では、おじいの口には合わず、お皿の上に一瞥をくれただけで、ご飯にお茶をかけてかっ込むことになってしまうかもしれないと危惧していたが*2
あにはからんや、それぞれをそっと口に入れてみて、結局どちらも具は完食し、スープまでずずっと飲んでしまっていた。

むふふふ。なんだか嬉しい。


こうして家の人たちは、知らない内に残り物の整理をさせられている。

や、違うな。

もったいないおばけが出ないように、がんばってる嫁がえらいってことだな。
     (ひゃー自画自賛は居心地悪いよー)

*1:嫁に来た時は大人が5人、義弟が帰省すれば6人、それから一人ずつ子供が増えた

*2:家では、これは好かんなぁとほとんど手をつけないが、滅多にないおつき合いの外食で食べたスパゲッティを、赤いうどんが美味かったぞというおじい。