秋の夜に

よっぱらいおじいと嫁が語らう。
昨日の日記の自閉症の事。
同じ親世代の集落のこと。自分の身に置き換えたらとても気の毒で何も言えずに来た、とおじいの口から聞く。
もしも、自分の子供が自閉症で同じ事をしていたら・・・。そう思う気持ちのおじいたち。
なるほど、それが思いやりの地域の気持ちなのだろう。私が嫁に来た時の地域の想いだろう。
義弟はその自閉症の人と同級生で、家へ自分の子供を連れて帰省したときに、自閉症だろうがなんだろうが同級生として普通に声をかけている。それは誰かに強制されたことではなく、自然にわき上がる気持ちのままの行動なのだ。
それは十分に私も受け入れることが出来る。早朝の奇声さえなければ、他に何も文句を言うことがないのだから。


よっぱなおじいと嫁の語らいは昔語りのこと。
いっしょによっぱらいになったおやじは眠気にたえきれずその場から消える。
この先の事を伝えておきたい気持ちになったらしいおじいの話を嫁が聞く。
いや、私には関係ないから(相続上は嫁には何も権利がないので)・・といって、その雰囲気から逃げたい私を、
お前が聞かんといかんというおじい。
おやじ 私 おじい。 私が一番先にいなくなるかもしれんで、そんなんわからんに。というと、
いつになく真剣に、年の順番からいけばそんなことはない、というおじい。

酔っぱらいな私に語りかけるよっぱらいおじいの昔話とこの先の話。

お互いに 分かり合える気のする よっぽな秋の夜 って感じかな。