実験実験。

今日はねずみの体外受精をしてきました。マウスは体格が小さいため卵子精子を取り出すには解剖して取り出すしかないので今日もマウスを3匹ほど解剖してきました。以前は麻酔で安楽死させたのですが、今日は頚椎脱臼と言う方式で、頭の後ろの頚椎のところをはさみでぐぐっと押さえつけながらしっぽを引っ張ることにより、首の骨が外れて死に至る、と言うちょっと手荒な安楽死法でした。骨がごきごきっていうのが手に感じられるのが少々いやですが、数秒で死に至るので麻酔で死ぬより楽そうなのが印象的でありました。



さて、菌類ですが、苛酷な環境には生えにくいもので塩味満点な梅干にはあんまり生えないのではないでしょうか。後、空気感染って意外と起こりません。だからふたを開ける程度では腐んないと思います。食品ならばその食品内に元から菌がいたり、唾液が混入すれば大繁殖するのでしょうが、砂糖梅の原料の砂糖氷なんていう結晶には菌が元からいるとも思えず、唾液も入ってないはずなのでたぶん腐んないんでしょうね。ま、環境が過酷過ぎるのもあると思いますけど。
あ、ちなみにサントリーウーロン茶はすぐかび生えるよ。現代食すべてが悪いわけじゃないし、もちろんラーコンが悪いわけじゃない。それを求める人がいるから当たり前の供給です。私はラーコン好きですよ。この間みたいに大量に送られると困るけれどね。
人間って意外と強いんですよ。じゃなければここまで地球上で繁殖しないし、公害でばたばたと死んでいきもしない。でも化学物質はこれからの後代が生物濃縮でどんどん体内の蓄積量が増えてからだが弱くなるんじゃないかなぁ。でもその分医療も発達してるでしょうし、いたちごっこのままなんとなく進んでいくんじゃないでしょうかね。
ちょっと話が飛びますけれど、今の食の問題は一元化できなくて、環境によって全く違ったものになっています。例えば飽食の国と食糧危機の国。例えば自給国家と輸入依存国家。どうしたら食糧難がなくなるか。安定供給が出来るのか。おいしいものが食べられるのか。そういった問題を解決するのが農学部なんです。
食糧難の問題に対しては育種学がつくり、栽培学が育て、食料環境学が統括的にみる。食品安全については食品安全学が全面的にサポートし、食の質の向上については栄養学や品質評価学が分析、育種学が育て、生産管理学が安定供給をもたらす。これらも一面でしかないのですが、いまや農学部は以前のひたすら農作業だけしておけばいいのだよという立場からは脱却し、現代人の食をサポートするという立場に変わっています。非難の目が集まりやすい遺伝子組み換え作物だって、昨日私が怖い怖い言った食品添加物もこうした問題を解決するための農学の一つの手法であり、一つの結論です。今はまだこういった結論を数多く出そうと試みている段階で、あやふやなものも多いのですが、いつかは不安と言うものが極小に抑えられる日が来ることでしょう。
でも今はそういう状況にないわけで、だからといってそういった不安がない代わりに昔ながらの不安、食中毒等の不安にさらされているずっと昔の食べ物を食べるわけにも行かずさてどうすればいいのか、となったときやっぱり現代食を食べるしかないわけです。でもそれは諦めとは違うと思うのです。
現代食は悪ではありません。過去の不安を消し去ったすばらしい食べ物です。農学の産んだ文明の勝利の象徴です。完全な安全など存在しない。今はあまりにも食の安全性が向上してしまったおかげで重箱の隅をつつく状況になっているだけなのです。たしかに新しい危険は生じたのかもしれない。でも、食品が3日しか持たずしかもすぐ食中毒になっていた状態と薬品を使っていつまでもきれいに食べ物が残っている状況とどっちがいいのでしょう?どちらが楽しく食生活をおくれるのでしょう?好きなときに好きなものが食べられるというのはとても幸せなことだと私は思います。


と、やっぱり話がごちゃごちゃになってしまいました。農学の話はどこへいったのでしょうね。さて、結局私は現代食が好きなのか嫌いなのかどっちだと思いますか?