雪化粧

朝起きて外を見たら、庭木、屋根、そこら辺の木々、少し遠くに見える山が、元の色を少しだけ残して、景色全体が白くなっていた。
昨日の夕方からパラパラ降り出したから、朝はどっちゃり積もってるかと思ったけど、それほど大雪になったのでは無かったようだ。
昨夜はあまりの寒さにお出かけした家猫とらがあっという間に戻ってきて、その背中には今降りかかったばかりの雪を点々と背中に乗せていた。
これだけ寒いのだからずっと家の中でじっとしてればいいと思うのに、とらなりにのっぴきならないお出かけ理由があるんだろうなぁと想像してみる。なんたって家の周りは里山だから、人間には聞こえないけど、色々なものがとらを呼んでいるんだろう。
そんな寒さの中を出かけていくのに、家にいる時は、寒い家の中の少しでも暖かそうな所を捜して丸くなっている。両腕で顔を囲むようにして丸くなっているとらを見てると、私の気持ちも丸くなって幸せ気分になる。今も食卓の椅子のクッションの中でも一番暖かそうな毛足の長いファーもどきのものを選んで丸くなっている。