やっと見てきた。

ハウルの動く城
一言所感は「宮崎御大、一般庶民にもわかるようにしてください。」ってとこでしょうか。
なんか普段私がよく言われる「相手はあなたが思っているほど理解できていないから」という言葉をそっくりそのまま謙譲したいです。
つまり、自分の考えを過程を表現すること無しに結果のみを伝えてしまうから聞いている側は「??」な状態に陥ってしまうというか。
ま、私の場合は「??」と言われてから過程を説明しても引き続き「??」状態で苦笑されてしまうのがオチなんですけれどね。
問題は宮崎氏が理解して欲しい、なんて思っているかどうかはわからないということ。
なんか今回は(誰かが言ってた気がするけど)日本国民を巻き込んだ壮大な自己満足映画な気もするのです。
ラピュタナウシカのように説明がしっかりしているわけでもないし、もののけ千と千尋のような変なメッセージ性もないし。
どちらかと言うと紅の豚的な遊び心というか作りたいから作ったんだよって気持ちで作り上げたって言う印象を受けたわけです。
だから宮崎氏は「解るなら解ってもらえればいいし、そうでないならそれもよし」って感じなんじゃないでしょうか?
だってあれを理解するにはあまりにも情報が少なすぎるし、想像で補間しようにも考えている時間を与えてくれない。
物語は飛び飛びに結構な速さで進んでいってしまうので見てる側としては考えても無駄、その場その場で理解できればいいというように考えるようになりました。
後ね、思ったことはとにかく贅沢ってこと。
ひたすら「この先どうなるんだ」と思わせぶりな伏線をしいときながらほとんど使わないです。
これ広げたら面白いだろうなぁ、と残念に思うものもたぁーっくさんあります。
でも、宮崎御大はひたすらわが道を行くようにちょっと脇の話は贅沢にも切って捨てて自分にとって必要な素材だけしか使わないのです。
ああ、なんて贅沢!こんなところも娯楽大作と言うより自己満足的なつくりをしているなって私が感じるところなんですけどね。
僕がこういう話をつくりたいの、だから無理してまとめなくてもいいのって宮崎氏が言っているのが聞こえてくるよう。
けれども、さすがは氏。まとめなければならないところはきっちりまとめてれっきとした娯楽作品となっています。
いやはや何だかでっかいのか小さいのかわからない作品でした。ま、氏の力量が計り知れないものだと言うことはとにかくわかりましたが。
ディテールはやっぱり綺麗でした。公開前気になっていた城の動きのぎこちなさも実際スクリーンで見ると全く気になりませんでしたし。
で、で、問題の声ですが。
木村君は良くやっていたと、ハウルのキザっぷりが良く出ていたのではないかと。
あぁ、とんでもないものでなくて本当に良かった。
ハウルがはじめてしゃべって、あ、木村君、と気づいたときは何故だか目が潤んでしまいました。でも、もう少しだけ素直にしゃべってくれたらな、と。
でもやっぱり木村君の声はいいですね。久しぶりに声だけの木村君でした。とにかくお疲れ様でした。
三輪さんはまさにはまり役!こればっかりはほかの人では駄目だったでしょう。
我修院さんもあのせせこましさに合ってたし。千尋のときのかえるはすっごい嫌いでしたけど。
と、結構気にならない人も多かったのですが、私はどうしても気に入らないのは倍賞さんのソフィーですね。
ま、ソフィーの人柄が嫌いなのか倍賞さんの声が合わないから嫌いなのかはわかりませんが、どうもあれはいただけません。
少女のときは年寄りくさすぎるし、ばばあの時は変に若い。(あくまでも私の印象ですよ)
結構いい場面で、あぁ、声がもっと違ったらなぁ(泣)、と思った場面は少なからずあったような。
プロの声優嫌いでもあれだけしゃべって、会話で気持ちを表現しなきゃいけない役柄ぐらいは本職の人を使って欲しかったなぁ。
パズーをド素人がやっていたらラピュタはあれだけいいものにはならなかったのではないかと思うのと同じで。


あ、全くの個人的感想なのですがどうもキャラクターの顔を見ているとNHKのアニメ「アガサクリスティの名探偵ポアロとマープル」の絵とかぶってなんだかげんなりしました。
2,3回しか見たことないのになぁ。あれはつまんなかった。
全く個人的ですね。かえりあれを見ていなければなぁ、と変に後悔してました。


ま、とにかくもう一度見に行けたら行きます。そろそろ時間切れのようですが
今度は原作読んでから行きたいなぁ。

私の感想に近い意見。→(ネタばれ)http://www.jtnews.jp/cgi-bin/revpick.cgi?TITLE_NO=9063&REVPER_NO=24000
下から3行目はまさにそう!と言う感じ。あ、でも戦争シーンは結構好きだったから入れてもいいと思う。ま、単純にサリマン先生との戦いだけでいいと思うけどね。