べそべそしてる

やや一月ぶりに息子とあちこち出かけた。
出来ればブルーノートに行きたいんだったんだけど、ナタリーコールじゃ一月前ではチケットがとれるはずもなく、ぎりぎり残ってたビルボードの方へ行ってきた。日程だけで選んでいったんだけど、ヒップホップな感じのターンテーブルでお皿をきゅきゅって回しながらする人たちで、それはそれでおもしろいっちゃ面白いんだけど、チケット代に見合うかってったらそっち方面に興味があんまりない私としてはちょっともったいなかったかなぁって思いながらリズムに乗ってた。最近アルトサックスを習い始めた息子もちょっと方向が違ったらしく、同じような感想だったね。

で、かもめはとっても静かな舞台で、なぜかものすごい眠気に襲われ、後方からきこえる寝息やかるいいびきがシンクロするのか、睡魔と戦いなから一生懸命みてた。だけど、やっぱり少しずつ寝ちゃってて名古屋の時にちゃんとみようって諦めた。んーどうでしょう。なんとなくかみ合ってるんだかどうなんだかって印象でしたね。文庫の後に

純粋なものが世の凡俗なものの前に滅んでゆく姿を描いた。

ってある。あおくさいいらつきやわかってもらえない焦りなんかは伝わってきたけど、寝ちゃったしなぁ私。消化不良であります。

舞台の後、息子を合流してお買い物と映画とお食事。
迷ってまよって結局時間をかけてパンツ一本しか買えなかった。その後の7:15からのアフタースクールに間に合わないといけないのに、映画館の場所もよくわからない。大丈夫だってって余裕こいてる息子に私がひとりで焦りながら新宿の町を歩く。映画館に近づいてるはずなのに、全然見つからない。コンビニで買い物ついでに聞いても知らないって言われちゃう。どうしよと、目印にしていた新宿コマの周りをうろうろ。結局遠回りに一回りして、無事に映画館を見つけて上映時間にも間に合うって調子のよさがいい感じ。
映画が始まって変な気持ちに。だって、さっきまでうろうろしてたところがスクリーンに映ってるんだよ。面白そうな町だけど、あんまり深入りしちゃだめって雰囲気もあったり。田舎もんにはかなり刺激的な町でありました。

そんな都会にさよならして家へ戻ってきたら、なんだかやっぱり寂しくなってべそべそ気分になる。
でもやっぱりここが私のいる場所なんだとも思う。

そんなおセンチ気分も一気に世知辛い現実に引き戻される。
明日からまたガソリン代が10円ほど値上がるというのに、おやじは一台も給油に行っていない事に気づいたという。セルフのガソリンやさんへバイト兄ちゃんと並んで給油する事になった。昼間の内ならもう少し空いていただろうに、夕方はもう何台も並んでしまっている。
出かけてから都合1時間ほどかかって帰ってきた。
あー、ぐったり、とか独り言を言いながら家へはいるとおじいが怪しい行動をしている。
茶碗にご飯をついでまさに食べようとしている。
「なにやっとるの?晩ご飯さっき食べたがん。」
「ほーか?」
「食べたもんで茶碗が洗ってそこ(食器乾燥機)にあるんやがん。」
「ほーやわなぁ。」
「食べずにおったら、そこ(いつもおじいが座る席)にそのまま残っとるはずだがん。」
「ほーいうことやわな。」
と、やっと自分の行動がおかしい事にほんのり気づいたらしいが、
「一寝入りしたで、間違えたかなぁ。」とか少しごまかしてちゃわんについだごはんを弁慶のとこへ戻していた。
追求しても仕方ないので、
「ほやほや。ほんでもお腹減ってるならもらった最中食べやー。」
と、渡すと、当たり前のようにして(いつもの反応と少し違うのが気がかり)最中を持って部屋へ戻っていった。

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夕方いやに話しかけてくるなぁって思ってた。確かに少し酔っぱらっていた。そんな時は夕食前後に寝てしまっていると、一寝入りした後、現実に戻るのに時間がかかる事はよくあった。今夜のもそれならいいんだけどな。惚けられたら困っちゃうじゃんね。
自分でもきっとそんな事はいやだろうから、そんなにはならないって信じてるけどね。


こんどは京都だ。ほんとに久しぶりに娘とゆっくりできる(はずだ。)
楽しみだなぁ。だから余計におじいにはちゃんとしていてもらいたいのね。や、みんなの為にだよ。