ぽつぽつ

梅の花が2輪開いていた。毎年同じように見える花も本当は違うんだなととらがいなくなってはじめて実感した気がする。
昨年の春から月日を経て今年咲く花は同じじゃなくて、本当に一年の時を過ごした後のものなんだ、なんて可愛く咲いた梅の花をみて思っていた。

旅行中は知らせないでと言って出かけていった息子が今日沖縄から帰ってきた。最寄り駅から家に着く間どうやってとらの事を話そうかと思ってる内に家に着きそうになってしまい、車庫へ入れる直前くらいにやっととらの話を息子にした。
睡眠不足だったせいなのかあまりのショックに何がなんやら実感出来ないようだったが、車庫の中でゆっくり話している内にやっととらがどうなってしまったのかを受け止める事ができたようだった。
とらの最期に会えなかった息子のためにもらっておいたとらの髭を息子に見せた。息子はそれを愛おしそうに撫でて懐紙にそっと包んでしまった。
娘の分はそのうち京都へ届けられるはずだ。荷物じゃなくてなんなら私が届けてもいいけど?