嫌なこと

毎日雪が降りそうに寒い日が続いている。我が家は築30年位の一軒家で、大工の棟梁だったおじいの思い入れの詰まった造りになっている(らしい)。おじいが小僧の頃から修行して磨いていった腕をふるって建てたらしいが、いかにも昔からの日本建築なので、部屋数はまぁまぁあるんだけど、部屋部屋が戸で仕切られているので、ストーブのたいてある部屋は暖かいが、ひとたび戸を開けると、そこはもう家の外と同じくらい寒くて、ずわーーーっと冷たい空気が入ってくる。
その寒い部屋を暖めるのはファンヒーターか石油ストーブである。寒がりの私が快適に過ごせるだけの室温にするために、とにかくストーブをたく(石炭ストーブじゃあるまいし、たくって言わないかな)。
するとこれだけ寒いと、どうしても灯油の減り方が早い。私はストーブをたくのは好きだが、タンクに灯油を入れることが大嫌いなのだ。
今でこそ電池式のタンクが一杯になったら自動的に注油がとまる便利な灯油入れがあるけれど、少し前までは人力で頭の蛇腹部分をしゅこしゅこさせる灯油入れ*1で、火の気のない寒いところで地道な作業をしなくてはいけなかった。一人でそんなことをしてると、虚しくて寂しい気分になっていたのが忘れられなくて嫌な気分になるんだろう。
タンクが空になるとストーブの火が消えてしまい、すぐに部屋は寒くなってしまう。でもタンクに灯油を入れるのは嫌いだ。でもしなくちゃいけない。
そんな時には、これ!とかいって、ドラえもんが何か便利な道具を出してくれるなんて事はないので、自分の気持ちの持ち方を変えて、これは楽しいやって思えばいいのかもしれない。
・・・できるかいっ、そんなこと。
というわけで、火が消えてしまってから強制的にやらされてるってのではなく、まだタンクに灯油が残っていても、昼間の明るい時に、わたくしがタンクに入れてあげてるのよ、と自分が優位に立っているつもりになるのである。

私ったらタンク相手に何むきになってるんでしょう。

*1:ほら、あの、ジャンピングサンダルとか発明したなんかの選挙でも立候補した有名な発明博士の発明