やっぱり切れない

昨日疾風のように姿を消してしまったとら。今日も帰ってくる気配がないようだったので、時々外で「とら〜帰っておいでよ〜」と声をかけていた。
明日の朝までに一度も姿を見せないのなら、明日の朝はほくろげを切ってしまおうと決めた。
そしたらなんと夕方に帰ってきた。いっそいでご飯を食べたらまた出かけなくちゃいけないといった風で慌てた様子で食べていた。
そこへ帰ってきた息子。「あ、よかった、とらいるよ。」というと、「え?どこに。いないよ。」の返事が、夕食の支度をしている私の背中に返ってきた。
今今そこでご飯茶碗の中に頭を突っ込んで食べていたのに、もう影も形もない。あわててとらの後を追っていった息子。息子の部屋の窓から今にも外へ出ようとしていたとらを抱き、自分の布団の上で体をなでていたら寝ていったと、少し安心した様子で報告に来た。
いつまでも大人しく寝ている筈はないだろうなと思っていたら、一時間もたたない内に、外で猫の声がした。思わず息子と顔を合わせた。とらが寝ているはずの布団はもぬけのから。窓がとらサイズに開いている。
あぁあ、またいつ帰ってくるか分からないなぁと諦めていたら、2時間後くらいに戻ってきて、また息子の与えたご飯を食べた。
これで元に戻ったのだろうか。まだちょっと落ち着きのない様子だったけれど、ちゃんと毎日帰ってくるようにと、きつく言っておいた。
分かった?と、念をおしている私をおやじが見ていて、首を傾げていた。
「ほんとにわかっとるんやろうか?」という。
でも私は確信している。とらにはちゃんと私の言葉が通じていると。
それでまたほくろげを切る気持ちにはなれなくなってしまった。どんどん長く伸びていくほくろげは、見えてしまうと本当に気持ちが悪い。今朝はちょっと念入りにスティック糊で顎下に貼り付けてみたけど、どうしても生えたままの状態に戻ってしまう。そのうえ、午後には少しかゆみを感じた。人様に嫌な思いをさせないようにするには、一体どうしたらいいのだろう?
この日記を公開したら、誰かいいコメントをつけてくれるだろうか?いやぁそれは無理だろうな。娘ですら何も言ってくれないもんな。というより、人に目に触れる事もないような気がするし、公開する度胸もない私。
なにかよい方法はないだろうか?くぐるとみつかるもんかな。また明日やってみよう。