加齢

鏡の中の私にちょっと驚いた。
友人達がお化粧を上手にしてそれが楽しいお年頃の二十代の私はナチュラル眉毛ナチュラルメイク(化粧水+乳液だけ)で町へ出たり学校へ行ったり歯医者のアシスタントしていたりしても、全然平気だった。そんな事してると年取ってからシミだらけで大変な事になるよーと、脅されても、そんな先の自分の顔なんて想像できなかったし、年寄りになったらそれは仕方のない事で当たり前の事じゃん、みんな一緒だしぃなんてたかをくくっていた。
先月大阪へロミオに会いに行くためにちょっとだけ眉毛と目の在処をはっきりさせ、おしろいなぞを塗ったりしてみた。法事の宴会後なので少々お肌が疲れるのは覚悟していたけれど、舞台が終わる頃の自分の顔がかさかさ乾燥していくのがものすごくよく分かってしまって、これが年をとる事なのねと、いささか気落ちしていた。
これはいかん。TVで化粧品のCMがバンバン流れているのはこういう訳だったのかと、ものすごく納得。その後薬局で貰った試供品の保湿クリームをマメにすりこんでいる。効果が現れるのかそうでないのか。
今朝の鏡の中の私はおばさんだった。精神年齢が低いのでハタからもそう見えるのだろうと勝手に思いこんでいて、普段はほとんど気にしてなかったけれど、世の中の目で見れば充分に田舎のおばさんだ。
いやだーー。見た目はちょっとおねえさんでいたい。もう手遅れなのか。もうちょっとあがいてみたくて、デパートの化粧品売り場がとても気になるこの頃。でもどこへ座ったらいいのかが分からない。そうして取り返しがつかなくなっていくんだろうか。