白昼夢?

うなるような暑さが続いていて、頭の中もうなりっぱなしだったからなのか、なんとも不思議な出来事が起こった。
台風が近づいていると、気圧が低くなって変わった行動をする事があるというのを聞いたことがあるので、それのせいなのか、ただ単に私がうかつだと言うことなのか、それははっきり分からないがとにかく説明の付かない事だ。
とてつもなく大変で取り返しのつかない事ではないから、そんなに心配はしていないし、しなくても大丈夫だよ。

毎日時間に追われるようにして夏期講習をやって少しは金銭的に楽になるつもりだったおやじだが、この分を当て込んでいた支払い(税金とか税金とか税金とか車のローンのボーナス払いとか)をすると、余裕があるどころか、どうやら幾分か足りない事になりそうだと気づいた先週末。
そんなことを考えてたらお先真っ暗な気分になり、少しばかりやけっぱちの沈んだ風のおやじになってる。でもなんだかんだ言っても税金の支払いから逃れられないので、自動振替になっていない分の税金の支払いのために信用金庫へキャッシュカードと通帳と納付書を持って出かけた。
現金をおろそうとカードを入れてから暗証番号を聞いてくるのを忘れたことに気づいた。適当に数字を入れてみても機械は、暗証番号が間違ってるよん、としか言わない。当たり前だ。あわててその場を離れて店の外へ出ておやじに電話をし、番号を確かめて、もう一度機械の前に戻った時に、いやーーーな冷や汗たらたらの気分になった。
私は通帳へも記帳しようと機械の中に入れたはずだが、それを出してその場を離れた記憶がない。そうなのだ。手元に通帳がない!
その辺を見回しても見あたらない。私がその場を離れる時には確か私と左隣にしか人はいなかったはずだ。私が扉の外で電話をしている間の人の出入りは、その左隣だったかもしれない人一人だったような気がする。
すぐに窓口の人に、「通帳が・・・」と訴えたら、すぐに機械を調べてくれたけど何も出てこなかった。鞄の中をぶっちゃける場所を借りて、中身を全部出して逆さに降っても通帳は出てこなかった。
窓口で紛失届の用紙をもらい、税金の支払いをするついでに、残高も調べてもらった。
今、今の事なので、何も起きてはいなかったし、これからは通帳での受付はストップしてあるということだ。
それにしても、なんで通帳が消えるんだろう。誰かが持っていったとしても、それが一体その人にとって何の得になるんだろう。分からない。なんだか夢でも見てるような不思議な出来事ではあるまいか。


朝の天気予報では今頃は暴風雨のまっただ中のはずだったが、とても静かで過ごしやすい夜になっている。
夜には台風がくるから早く帰って来なさいと出かける前に言って置いた息子が、素直に夕方には帰ってきた。
「すごいよ、空が真っ赤だよ。」という。
家の中にいても外の明るさが分かるほどではあったが、外へ出てみて驚いた。
空全体がちぎれちぎれの雲も一緒に橙色に光っている。怖い。気持ち悪い。

きっとこんな気味の悪い天気の日だから、通帳が消えるような事になるんだわ。
(分かってます。私が悪いです。迂闊だったです。)

 
午後7時頃の空 気味悪さ伝わるかな?